スタッフブログ
2020.11.05
就職応援フェア オンライン開催への軌跡
今年で14年目になる、弊社開催の「就職応援フェア」。
不況や災害による社会不安の際にも、一度も中止することなく
取り組んできたサービスです。
自分の未来を信じて県外就職を希望する生徒のため、
毎年各校の進路指導の先生方の熱い想いとご要望を受けて
開催させていただいていました。
そんな中、本年度は「新型コロナウイルス感染症(COVID-19)」の拡大に伴い、
大きく世の中に変化が起こりました。
今回は、こうした情勢を受けてバージョンアップした
就職応援フェア2020の開催後記になります。
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―1月中旬。
例年通り次回の就職応援フェアに関する運営事務局が発足。
通常では高校生の就職活動解禁時期に合わせ、
例年では6月中旬にフェアを実施し、
各高校の進路指導教諭の皆様に県外の企業情報をお届けしています。
これまでは、
「直接話を聞きたい」
「企業さんの熱量を受け取りたい」
という願いもあり、対面開催が基本になっていました。
順調に準備が進められ、会場設備はもちろん、
参加される皆様への広報も少しずつ進められている最中でした。
―4月上旬。
緊急事態宣言が出されました。
緊急事態宣言は、2020年3月13日に成立した
新型コロナウイルス対策の特別措置法に基づく措置。
当時は対象を全国に拡大する前の状況でしたが、
感染防止策の徹底が必要と判断し、
即座に開催の延期を決定いたしました。
特に、開催地の1県である岩手は、感染者がゼロ。
感染者数が少ないのは歓迎すべきことではあるものの、
県民の皆様おひとりおひとりに非常に大きな
プレッシャーと緊張のある状況になっていました。
緊急の対策として延期の決断をしたものの、
中止すべきタイミングではないかという声も多く出ていたのもまた
事実でした。
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4月の間は、社内での業務の形式の変化がまず先に起こりました。
弊社でも、リモートワークの体制が急遽敷かれ、
社員と顔を合わせず自宅で業務を行うこととなりました。
お客様や関係各社の皆様とのお打合せも、
WEB面談ツールを通じてのものとなり、
業務の在り方も大きく変わっていったのです。
そうした変化の中で、
改めて弊社の中で「就職応援フェア」の意義について
向き合う時間も増えていきました。
県外就職を望む学生のために積極的に情報を得たい進路指導の先生。
県外から就職される学生のために、熱い想い、熱量、
そして安心していただける情報を届けたい採用担当者様。
世の中が変わっても、その情熱や社会意義は少しも薄れることはありませんでした。
一方で、感染防止や健康安全に関する課題や社会的な事情が非常に大きく、
我々としても、心から安心して臨める環境を作り出すことが使命でした。
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―5月中旬。
「非対面でなんとか変わらず密な情報交換ができる場は作れないか」。
熟慮に熟慮を重ね、事務局内にて
オンライン開催という前向きな判断がでてきました。
感染防止対策としての側面はもちろんですが、
今後を見据えた時に、距離や時間の問題を解消し、
さらに多くの、広い範囲での情報交換ができる可能性を秘めていることや、
制約がなくなることでOB・OGとの対話や職場体験といった、
情報としてよりリッチなサービスの展開ができる可能性を
秘めたチャレンジでもある。
といった考え方が生まれたのです。
とはいえ、オンライン商談の文化や設備は急速に浸透し始めたばかりの分野です。
実際に参加される皆様のご意見も様々で、大きく分かれていたように思います。
「対面でないなら、企業の色や熱量を伝えきれない。100%の提供ができないのではないか」
「どんな形でも、毎年続けてきた接点を途切れさせずに行いたい」
「会社の取り決めとして対面参加はできない。それでもなんとか会話する機会がほしい」
「非対面でのツールの精度、環境が不安だ」
本当に様々なご意見があり、難しい局面もありました。
しかし、このチャレンジは、今後の高校生採用の情報提供の幅を広げることや、
質の向上などあらゆる可能性を持っていると判断し、
当初の予定からは1か月遅れではありましたが、
オンラインでの開催準備を進めることが決定されました。
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最適なWEB商談ツールの選定、テストを重ね、従来通りの面談機会や情報密度の
提供のために必要な仕組みや、運営方法の検討など検討に検討を重ねていきました。
メインルームと個別ルームを用意し、
単なる名刺交換会ではない、弊社ならではの一社一社、一校一校の濃密な情報交換の実現を考えた、
計算されたタイムテーブルと組み合わせ表を作成。
極力参加される皆様のお手を煩わせることの無いよう
遠隔でのルームセッティングを実施することにしました。
三密を避け、ソーシャルディスタンスを取りながら、
検温、除菌対策などを徹底し、安心してご参加いただけるよう
努めさせていただきました。
こうした工夫もまた、WEBでできることの範囲の共通理解や、
通信トラブルに関する対応などの課題に対し、
快適な実施の一助となっていました。
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実際の開催を経てのご意見も、
やはり様々となっておりました。
「話せたことは良かったが、ぜひ次は対面で話したい」
「移動コストが無く接点をつくれたことがよかった」
など、たくさんのご意見を賜る中で、
今後はさらに、対面と同じレベルで熱量を伝えていける仕組みや、
極力ノーストレスで行える環境づくりをしていくという環境整備の課題は
残っている状況と言えます。
最大限お互いがアピールできる環境を目指しつつ、
対面と非対面を組み合わせ、参加者が自由な形式で
様々なやり方を共存させてより進化した環境の提供ができるよう
より一層努めていければと思います。
現在の状況がどの程度続いていくかは我々にも予測がつきません。
しかし、どのような状況であっても、
学生の未来をつくることや、企業様の熱い想いを届けることは
使命として続けていきたいですし、その場をどんな場合でも柔軟に、
最高の環境でお届けできるよう研究・開発をすすめていきます!
本年度ご参加くださった皆様、ご協力くださった皆様
誠にありがとうございました!
就職応援フェア事務局一同